三井住友銀行の巨額詐欺事件で、詐欺容疑で逮捕された元行員(今年6月に懲戒解雇)堀真文容疑者(44)はとんでもないワルだった。
三井住友は、不動産会社コシ・トラスト関連先など約50社に約612億円を融資し、そのうち162億円が焦げ付いている。大きく関与したのが、逮捕された堀だ。関係者によると、堀は高円寺法人営業部在籍中の2002年ごろにコシ社の中林明久社長(41,詐欺罪で起訴)と知り合いズブズブの関係に陥っていった。
堀が住んでいた都内の高級マンションの家賃をコシ社に支払ってもらっていた疑いがある。7ケ月分の約250万円、その後に転居したマンションも9ケ月分で198万円。高級風俗店の接待も受けていた。警視庁の調べによると、この風俗店は1回あたり約6万~8万円。数十回以上も通っている。さらにコシ社の所有するクルーザーで釣りを楽しんだり、中林社長の高級車を借りて乗り回したり…………。リゾートホテルやゴルフ場の料金をコシ社に回したこともあったという。堀の親族が立ちあげた飲食店への支援もあったという報道もある。そればかりか「融資金額の1%程度をバックしていた。」と見る関係者の声もある。
三井住友は「由々しき事態であり誠に遺憾。深くお詫びします。」とコメントしているが、これほどの不正を放置していた責任は重い。
この事件で、コシ・トラスト社長中林明久容疑者らが、融資を引き出す際、経営実態のない家具卸売会社の偽事務所を設置した上で、関係者に口裏合わせを依頼していたことが11日、捜査関係者への取材で分かった。
1億円以上の融資では、決裁担当幹部が現地調査しており、警視庁捜査2課は元同行行員堀真文容疑者が審査の仕組みを教え、調査に備えたとみて調べている。堀容疑者らは2003年10月下旬ごろ、家具会社に返済能力があるように偽造した決算報告書などを提出し、融資金約1億5000万円をだまし取ったとして逮捕された。
捜査関係者によると、元コシ社役員瀬下達也容疑者(42)が知人に頼み、東京都北区のショールームに、家具会社の看板を設置。机や椅子を置いて事務所に偽装した。中林容疑者は「ショールームの人には口裏合わせをお願いした。」と供述。銀行の担当者が調査に訪れ、入口で尋ねられた際は、「家具会社は以前から、ここで営業している。」と答えるように依頼したとみられる。