「今回の米大統領選でインターネットはテレビ以来の革命を選挙戦にもたらす」。ネット選挙の先駆者といわれ、現在民主党大統領候補の陣営幹部を務めるトリッピ氏は断言する。
11月の大統領選に向け、各候補はあらゆるネット技術を駆使。特にブログや「マイペース」などのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)活用で、支持者が候補への要望を書き込んだり、支持者同士が連携するなど「双方化」が進んでいるのが今回の特徴だ。
ネット上の集金活動も拡大。昨年11月、共和党のポール候補が1日で3万5千人を超える有権者から5億円近いネット献金を獲得、主要候補を驚かせた。
特定の問題に関心を持つ層を狙い撃ちにできる新手の戦略として注目をされているのがヤフーなどの検索サイトへの広告。「イラク戦争」や「国民皆保険」などの言葉を検索すると、特定の候補の広告が現れる仕組みだ。ネット上の仮想空間「セカンドライフ」に仮想選挙事務所を開くなど最新技術をいち早く採り入れる候補も多い。
ネット選挙には落とし穴もある。動画共有サイト「ユーチューブ」には特定の候補を攻撃するビデオが多数投稿されており、「代理中傷合戦」の場となっている。「どこのカメラが潜んでいるか分からず、少しの油断が命取りになる」とある陣営関係者は指摘する。
ネットは誰でも利用できるだけに、陣営が勝手連的活動をコントロールできなくなる可能性を懸念する
声もある。ネットが明暗両面で選挙の行方に影響を与えるのは間違いない。